でべそは大人になると手術でしか治せない病気の一種
おへそが出っ張った状態を一般的にでべそと呼びますが、医学用語では臍ヘルニア（さいヘルニア）と呼ばれています。
でべそになってしまう原因については、現在の医学でも不明な点が多くあります。
新生児に多く見られる現象のため、中にはへその緒の処置に問題があったとの意見もありますが、この点についての根拠は全くありません。
新生児に多くある理由について説明をします。
母親とつながっていたへその緒がなくなると、その場所に穴が開いた状態になります。
この時、体内では開いた穴を塞ぐために硬い組織が生成されて穴が塞がり、皮膚で覆われていきます。
しかしこの場所は筋肉や脂肪が付かない場所のために外見上は窪んだ状態となり、それがおへそと呼ばれる場所になるのです。
ですが、新生児の中にはへその緒の穴が閉じないままの子が少数います。
この時おへそに当たる部分は皮膚で覆われますが、実は体内では穴が開いたままの状態になっていてその穴にお腹の中の腸や脂肪が押し出され、外見では出っ張った状態となっています。
でべそになってしまった新生児は大人になっても治らないのかと心配する方が多くいます。
実はこの現象は医者の視点では新生児にはよくある事例なのです。
しかも治すことができる可能性が高い特徴があります。
でべそになった場合の治療法は基本的に手術のみですが、新生児の場合は放置していても勝手に治ることがあります。
期間としては1歳から2歳までに自然に正常な形へと治ることがあるので、特殊な事例を除いては様子を見て手術の判断をします。
中には圧迫療法と呼ばれるおへそに綿やスポンジを詰めて、その上からテープで押さえる方法があります。
この場合は専門に行う施設があるためそちらに行きましょう。
もしも2歳を過ぎても治らなかった場合や、大人になってからや何らかの病気が原因ででべそになってしまった場合には、手術以外の方法では治すことはできません。
臍ヘルニアは病気の一種として扱われているため、手術を行う場合は医師とご相談してください。
